12月ごろから4月末にかけて産卵のため太平洋沿岸の地域に産卵に来るヤリイカは、春の味覚の一つ。
私が働く旅館では、この期間中に新鮮なヤリイカの活造りを出している。先日、このヤリイカのことを紹介する動画を任される機会があって、地元の港に取材に行って来た。早朝に出港した船を港で待って、釣ってきたイカが宿で捌かれるまでの一連を見てきた。個人的にイカの味が好きなので、そもそも興味のある仕事だった。漁師さんは一本釣りで海底近くのイカを取って来るという。透き通った新鮮なイカは、元気に身体を動かしているまま、料理人の素早い手つきで捌かれる。お客さんの食卓の上でもまだ動く。私自身、お客さんに出すときにも、これ食べたら幸せだろうなぁと思って、よだれが出そうになる。 いけない いけない。笑
後日、たまたま生のイカをもらう機会があったので、取材した記憶を頼りに、自宅で自分で捌いてみた。もらったイカは、すでに死んでしまっていたが、水揚げした当日のもので、透明度も高く、割と新鮮な状態だった。
胴体の部分を縦に切って、肝と骨みたいな透明なやつを取り除く。そのあとは、胴体を切り開いて、食べやすいように切り分ける。げそとエンペラ辺りは醤油をたらして焼いてみた。(バターも入れればよかった!)魚と違ってこけらをはがす必要もないし、身も包丁でスンナリと切れるし、やっていて楽しかった。
子どもたちもイカの甘い感じとか、やわらかくてちょっと溶ける感じとかわかったらしい。
日本酒と一緒につまんで、幸せだった。オイスターバーみたいにイカバーとかあればいいのに。
Comments